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「千円カットは洗髪しなくて不衛生」→洗髪設備の義務化って?

千円カット」が普及する中で、昔からあった散髪屋さんは苦境に立たされる。洗髪設備の義務化も議論されているが、実際には千円カットの潰しの圧力としか言えない。商売に夢中でない会社やお店が栄えるわけがない。お客さんがお金を払うのに、こういう事態になりたくない。

うちの近所には「千円カット」のお店がない上に、電気カミソリで
頭髪の手入れができる私には「千円カット」は無縁の存在ですが。
安くて早い(1人10分)のが売りだそうで、首都圏を中心に
あちこちに広まっているのだそうです。
しかし、こういう「安くて早い」ところが広がっていくと、あおりを
食うのは「昔からある普通の散髪屋さん」です。
ここで、「安くて早いお店にはない自店の良さ」を磨いてアピール
するという道に進むか、はたまた「適当な理由を付けて安くて早い
店を潰す」という道に進むか。
どちらを選ぶかで先々の運命は決まったようなものです。
1980年代にアメリカ・カリフォルニア州で、自動車に対してとんでも
なく厳しい排ガス基準が設定されました。
トヨタやホンダなどの日本車勢は、必死に技術開発をして排ガス
基準をクリアする車を何とか作りました。
GM・フォード・クライスラーのビッグ3はどうしたか?
議会などに働きかけて排ガス基準を撤廃させようとしました。
その結果、自動車産業の勢力図がどうなったかは、みなさまが良く
ご存じの通りです。
で、一般の散髪屋さんというか理容院の業界は「千円カットを潰す」
道を選んでしまったようです。
【お前ら涙目】1000円カットがピンチ(08年2月の話題)
「千円カット」も洗髪設備を、義務化が加速(09年12月の話題)
「安くて早い」を実現するには頭を洗わずに、掃除機みたいなので
切った髪の毛を吸わせる必要があります。
それが不衛生だ、というのが各地の理容生活衛生同業組合の言い分
なのですが、正直、新型インフルエンザを引き合いに出してまで
洗髪設備の義務化を言い立てるのはメチャクチャ。
私の頭に髪の毛があった頃もそうですし、息子の散髪に付き添った
時でも「シャンプーしますか?」と聞かれたものです。
…あれ?「シャンプーしません」と言えば洗髪しないで済みますね。
これはいいんですか?
「散髪後に頭を洗わないのは不衛生だ」と本気で言うなら、洗髪
設備の設置ではなく「洗髪」の義務化を訴えるすべきでしょう。
つまりこれは「千円カット潰しの圧力」でしかありません。
当然ですが設備には金がかかりますし、毎回頭を洗っていたら
1人10分ではとても無理ですから。
でも、仮にこの圧力で全国各地の「千円カット」を潰せても、
洗髪設備付きで「1,500円カット」が増えるだけじゃないか?
どっちみち政治活動に夢中で商売不熱心な会社やお店が栄える
なんてことは有り得ません。
お店や会社にお金を払うのはお客さんなのに、よそばっかり
向いているんですから。こうはなりたくないものです。
 
 
 
 
 
 
◆シンプルすぎる要約◆
千円カットのお店は逆に「洗髪すると冷えて風邪やインフルエンザに
なりやすいので、洗髪の全面禁止」をアピールすべき、なわけないか。