フェイスブックのいい話、疑わずにシェアしても大丈夫ですか?
バスでの言葉の暴力を受けた障害児が救われる話。元ネタは2ちゃんねるのパクリで、真偽を確かめるためには時間を置こう。
フェイスブックでは今日も「ちょっといい話」が広まっております。
メチャクチャ要約すると、
バスの中で障害者の子供をあげつらう子連れの母親軍団。
バスの運転手さんが障害児を冷遇すると見せかけて厚遇する。
という話です。
でまあ、上記ページのコメント欄を見ると
いいね!:約27万件
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コメント:約15,000件
と大人気です。
しかし、何か違和感を覚えたのでシェアもせずに様子を見ていたら、やっぱり元ネタがあったようです。
なるほど、そう言われれば「2ちゃんねるのいい話」そのまんまの言葉遣いだ。
上記2つの解説記事を読んで、この「感動的な釣り文章」の元ネタの想像が付きました。多分これです。
同じくメチャクチャ要約すると、
飛行機の中で黒人の男性をあげつらう白人のおばさん。
機長さんが黒人男性を冷遇すると見せかけて厚遇する。
という話です。
同じ骨組みに違った肉付けをしただけの「同工異曲」です。
...と、ここまで書きましたが、ホントの問題は「事実でなくても良い話なんだから広めてもいいじゃないか」という人の存在です。
そもそも自分が感動できれば事実かどうかなど関係ない方たちには「いい話」の真贋を吟味する理由がありません。
こういう人はたとえ
「その話、デマだよ」
と指摘されても、
「たとえ作り話でも感動的な話だからいいじゃないか」
と返してくるので難儀です。
ただ、「実話と称する作り話」を無批判に広める人が思慮に富む人と見なされることはありません。
「軽率な人」「情報を見る目がない人」と思われるのは不本意だ、と思われるなら、シェア・リツイートする前に3日待ちましょう。
3日もあれば、作り話なら誰かが暴いてくれます。