16.民事裁判で自爆しない(HP5年リース)
裁判では100%勝てないし、自爆する方法もある。自分に不利な情報も隠さず、結果に妥協して本業に力を注ぐべき。
目次
手間ひま費用をかけて民事裁判を行なうのですから、できるだけ有利な形で決着したいものです。
そして絶対に勝てる方法などありませんが、自爆して負けてしまう方法はいくつかあります。
そんな「自爆して負けてしまう方法」を知っておいて、ぜひとも避けてください。
私が正しいんだから私の言い分を100%聞け
ホームページ5年リース契約というのは「いちおう商取引の契約」です。
会社の社長だけでなく個人事業者であっても、普通の消費者とは違います。
そのため消費者が悪徳商人にお金をだまし取られた場合よりも不利になります。
まず、ここを踏まえておく必要があります。
一方的にダマされて詐欺にあったという言い分は通らないと思っておいてください。
まして「私が正しいんだから私の言い分を100%聞け」という言動は論外です。
それは裁判官もそうですし、パートナーである弁護士だって同じことです。
言うべき事を言う事は必要ですが、謙虚さ(を装う事)も必要です。
自分に不利な情報も出す
裁判に限りませんが、自分に有利な事ばかり並べ立てて、不利な事には口をつぐむ人がいます。
そこまで意識していなくても、都合の悪い事は忘れてしまう人もいます。
しかし、自分にとって都合の悪い事は、訴えられる相手にとっては都合の良い事です。
リース契約を破棄してお金を返そうなんて気がない相手が「自分に都合のいい事」を無視するわけありません。
もし共に裁判を闘っているパートナーである弁護士にまで内緒にしていたのでは、相手が「都合の悪い事実」を持ち出してきた時に適切な対応ができなくなります。
※そりゃあ後ろから不意打ちを食らうようなものですから。
ですので、最低でも弁護士には「都合の悪い事」や「自分が不利になりそうな事」も隠さないでください。
実は「都合が悪いと思っているのは自分だけ」という可能性だってありますから。
100%の勝利を望まない
裁判では、こちらの言い分と相手の言い分を元に裁判官が判決を下したり和解を促したりします。そのため、
- こちらが相手の言い分に反論しつつ自分の言い分を主張する。
- 相手がこちらの言い分に反論しつつ自分の言い分を主張する。
を何度か繰り返してから、裁判官が和解案を出してきます。
相手が裁判に出て来ない場合には、こちらの言い分が100%通りますが、そうでない場合はそうも行きません。
こちらの言い分と相手の言い分を十分に聞いた上で、どちらの言い分がどれくらい妥当かを勘案します。
相手の言い分が明らかにメチャクチャで契約違反で、やっている事が違法であれば別ですが、そうでなければ「相手の言い分とこちらの言い分の間」で落としどころを探る事になります。
先の「自分が100%正しいと思わない」でも書きましたが、自分の言い分を100%通そうというのは不毛です。
ある程度の結果で妥協しておいて、あとは本業に力を注ぐことを強くオススメいたします。