フォームは送信されてこそ意味があります
フォームの項目が多くて途中で諦めてしまうことがある」と実感しました。記事では、フォームの改善ポイントを紹介しています。お客様が回答しやすくなるようなフォーム作りを心がけてみましょう。
目次
消費者の意識調査に関するアンケートを頼まれて回答する機会がありました。
詳細は省きますが、20以上の会社について、
「落ち着いた雰囲気である」
「社会に貢献している」
など抽象的な印象や評価を書いた項目に
- そう思う
- そう思わない
という選択を延々としていくものです。
記述式でなく選択式なので簡単に答えられるかなと甘く見たのが間違いでした。
そもそもが抽象的な内容なので、回答を真面目に考えると「?」が脳を飛び交います。
それ以上に、項目の多さでくじけそうです。
引き受けた責任があるので、がんばってすべて回答しましたが、自分で勝手に回答していたのなら、項目の多さに嫌気が差して、途中で放り投げていたと断言できます。
この話を妻にしたところ、妻にもアンケート回答で苦労した経験がありました。
大学生だった頃に先輩に頼まれて、パンスト20種類以上を履き比べて、詳細な評価をするアンケートに答えたのが大変だったと。
「そんな細かい違い、考えたこともない」
という項目を5段階評価でひたすら回答した挙げ句に、後日その先輩から
「ここが未回答だったから答えて」
と指摘されて、
(何日も経っているから覚えてない…)
と思いつつ、無理やり答えたそうです。
ここまで極端でなくとも、お店や会社のお問い合わせフォームや申込フォームでも、項目が多いものを見ることがあります。
お客様がフォームに記入する目的は、
- お問い合わせフォーム
→質問に答えてほしい - 申込フォーム
→商品やサービスを買いたい
です。決して、フォームの項目をキチンと埋めたいからではありません。
「この項目を記入する意味はあるのかな?」
「この個人情報を記入する必要があるの?」
と思わせると、途中で問い合わせや申込を止めてしまう確率が上がっていきます。
お客様アンケートに回答してくださる方も、答える意義がわからない項目にまで記入する義理はありません。
フォームを利用していただきたいのであれば、項目はできる限り削ってください。
最後まで回答しようという気を削がないためには、項目を減らすほかにも工夫が必要です。
電話番号や郵便番号の入力欄を分割しない
たとえば、–のようにすると、ブラウザの自動入力機能が働きません。
また、一気に入力することに慣れている方が多くいます。そういう方にとっては、分割された入力欄は鬱陶しいだけです。
どのように入力すれば良いか、見本を用意
電話番号の場合、全角か半角か、ハイフンかカッコか、人によって流儀が違います。
そこで悩ませないように、記入例として
012-345-6789
のようにあらかじめ書いておくと良いです。
注意書きは入力欄のすぐ上に書く
入力してから、入力欄の下の注意書きが目について書き直すというのは気分を損ねます。
可能なら、入力欄の上に注意書きを。
1つだけ選んでほしい時はラジオボタンを
冒頭に書いたアンケートであったのですが、
のどちらかしか選んではいけない回答にチェックボックスを使うと、両方とも選択できてしまいます。
※複数の項目を選べるのがチェックボックスの特長です。
下記のようにラジオボタンを使えば、1つしか選べないようにできます。
メールアドレスの確認入力は使用しない
ずっと昔から、メールアドレスを2回入力させるのが当たり前になっています。
しかも、2つ目の入力欄ではコピー&ペーストできなくしている場合もしばしば。
この2回入力で「誤入力が防げた」という経験をお持ちの方はいらっしゃいますか?
無駄に手間がかかるだけですので、メールアドレスの入力は一回にすべきです。
なお、確認入力を廃止する代わりに、
【ご記入いただいたメールアドレスあてに記入内容の控えを送信いたします。メールアドレスに誤りがないよう、ご確認ください】
といった注意書きを入れると良いでしょう。
選択肢が少ない時はプルダウンメニューを使わない
いくつもの選択肢から一つを選ぶ時に、ラジオボタンとプルダウンメニューのどちらを使うか悩むかもしれません。
プルダウンメニューは多くの選択肢をコンパクトにまとめられるのがメリットです。
一方、ラジオボタンの場合は、すべての選択肢が一目で分かります。
ラジオボタンだと画面を選択肢で埋め尽くしかねない場合には、プルダウンメニューにするのが良いです。
項目が少ない場合はラジオボタンで選択肢を用意してください。
フォームを配置するページをSSL化する
ホームページ全部をSSL化するのがベストですが、何らかの理由でそれが難しい場合は、メールフォームだけでもSSL化しておくか、SSL化されているレンタルフォームを使いましょう。
ブラウザでSSL化されていないページを開くと、アドレス欄に
【保護されていません】
【安全ではありません】
という表示が出て、お客様に不安を与えることになります。
※ホームページのSSL化を希望される方は下記ページをご覧ください。
ほかにも気にすべき点はありますが、最低限これだけは気を付けてください。
フォームが原因で、お問い合わせやご注文、お客様の声などを取りこぼすのは、非常にもったいないことです。
お客様が回答しやすくなるよう、フォームを見直してみてはいかがでしょうか?