●自分自身の言葉で語ってますか?格好つけてません?
他人の言葉を借りずに自分自身の言葉で語りなさい」という挨拶のエピソードに触発された文章。
先週末に町内のイベントがあって、駆り出されておりま
した。こういうイベントにはありがちですが、地元の偉
いさんによる挨拶が延々と続きます。
その中で、ひときわ印象に残った挨拶がありました。
その方の挨拶では、ある偉人の言葉を引いて「家庭内で
対話をもっとしましょう」という(要約しすぎですが)
話をしていました。
ただ、
・カンニングペーパー棒読み
・文面は思い切り書き言葉のまま
・京都人なのに無理に共通語イントネーション
のせいで、せっかくのいい話が見事なほどに台無しでし
た。もったいない。実にもったいないです。
この残念な挨拶を聞きながら思い出したのが、20年以上
前のドラマ(たぶん「不良少女と呼ばれて」だと思う)
の1シーン。
少年院に入っている主人公の少女に父親から手紙が届き
ます。手紙を読み始める主人公。
しかし、いくら読み進めても書いてあるのは「偉人の名
言」ばかり。父親自身の言葉が一言も出てきません。
主人公は泣きながら手紙をビリビリにしてしまいました。
「ヲイ親父、それはないやろ?」と思った記憶が。
でもこんな事って良くありませんか?
会社案内のパンフレットやホームページに良く載ってい
るかしこまった社長挨拶なんて誰が読んでるんですか?
あるいは、「朝礼365日」とかいった朝礼のネタ本だけ
を頼りに没個性な朝礼を毎朝やる社長さんとか。
ここに、官僚の書いた作文を読み上げるしか能のない政
治家というのも入れて良いかもしれません。
だったら、他人の借り物でも飾り物でもない自分自身の
言葉で語れば、無条件で他の人の心を捉えられるか?
もちろん、そんな簡単な話があるわけないですが、少な
くとも借り物の言葉で人の心を捉えるのは無理です。
◆シンプルすぎる要約◆
偉い人の発言や本に書いてある事をそのまんま引用する
だけなら、別にあなたが語る必要などありません。はい。
自分の中できちんと咀嚼した言葉で語りましょうよ。