「私は取材を一切、断らない! 記者が来ないだけだ」という話
プラスチックなどの合成樹脂を製造・卸する住友ベークライトの林社長は、日経ビジネスの「社長の発信力ランキング」で低評価を受けたことに憤慨しています。しかし、記者と話すうちに、自社の強みや魅力を十分に伝えていなかったことに気づきます。マスコミに取り上げてもらうためには、自分から積極的に情報発信する必要があると認識し、ブログやプレスリリースなどの手段を考え始めます。この記事は、社長の発信力を高めるためのヒントや気づきを提供してくれる興味深い内容です。
住友ベークライトというプラスチックなどの合成樹脂を製造・卸を行なう会社があります。
東海道新幹線に乗っていると、ニュースと共にここの宣伝も流れたりしますので、名前を知っている方も少なくないかと。
で、そこの社長さんが日経ビジネスに怒っておられます。
この記事自体が住友ベークライトと林社長には非常に良い宣伝になっているのはさておいて、記事の内容も純粋に興味深いです。
最初は
ただ私の名前だけ出して、一方的に「時価総額が高い企業なのに発信していない」というのはいかがなものか。
と怒っていた林社長ですが、日経ビジネスの記者と話をしているうちに、自社の強みを発信することが少なかったことに気付いて、
(マスコミに登場する機会が)与えられないから発信しないというのは、確かによくないよね。与えられるから発信するのは当たり前のことや。与えられないのに、いかにうまく発信していくか、真剣に考えなくてはと思う。
「取材に来てくれないのがいけない」といくら文句を言っても、マスコミの記者が取材には来てくれません。
まずは自社の商品やサービス・活動などを知ってもらう必要があります。
そのためには、
最初は宣伝でもいいので、馴染みの薄い製品でも、社会に分かりやすく伝えていくような手段や取り組みが必要ではないでしょうか。
それに、商品やサービスに不具合や問題が出て、マイナスの方向で取材が押し寄せる可能性だってあります。
衆人監視の中で、企業がいつ批判されるか分からない時代になりました。だからこそ、日頃から社長が発信しながら、コミュニケーション能力を高める必要があるのでは。
日頃から分かりやすい言葉で情報発信する(たとえばブログなら無料で自由に情報発信ができます)のは重要です。
前にメルマガで書きましたが、記者がブログの過去記事を見て、取材の申し込みをしてきたという事だってあるのです。
また、何か起こった時に「自分の主張を誰にも検閲されずに思う存分できるメディア」を持っておくのも重要ですし。
というわけで、ブログは書きましょう。新聞テレビ雑誌などに取り上げられたければ、まずはプレスリリースを流しましょう。
◆シンプルすぎる要約◆
情報を自分から積極的に発信しないでマスコミに取り上げてもらえると思うのは、たとえ大企業でも無茶苦茶です。