誰でも知ってることも誰も知らないことも興味を惹くには難しい
2人の先生からのクイズについてのメールを紹介。クイズ作成のポイントや狙うべきターゲットについて提案。
先日の記事で「クイズを作ってみてください」と書いたら、2人の先生からメールをいただきました。ご提出ありがとうございます。
まずは京都府のO田先生。
世界遺産になっていませんが、日本で一番きれいな山は?(2007年の時点では、まだ世界文化遺産になっていませんでした)
「きれい」かどうかというのは客観的な基準がありませんので、つかみとしては適切ではありません。
「阿蘇山のカルデラが一番綺麗だろう」とか「五山の送り火の時の大文字山が一番だ」とか言われても反論する事はできませんから。
こういう場合には「客観的に表現できるもの」を答えにすると「それは違うだろ」という異論は入りません。
続いては茨城県のO寺先生。
北緯35度21分39秒,東経138度43分39秒に位置するものは何でしょう。
…これはわかりません。たぶん誰も正解できないでしょう。何しろ日本国内の緯度経度が多少なりとも頭に入ってないと、推測することすらできませんから。
浮世絵師葛飾北斎が46点の連作版画で題材としたものは何でしょう。
これはどうでしょうか? 浮世絵にある程度興味があれば速攻でわかるでしょうね。
行政書士の主な業務はどんなものでしょう。
質問が大ざっぱすぎるせいで、このクイズの答えにちっとも興味が持てません。もっと絞り込んでみましょう。
たとえば、「街の法律家としての行政書士」に興味を持ってもらうのであれば、
行政書士が行なえる業務は一体何種類あるでしょうか?
で、4択にするとか。…何種類あるんでしたっけ?
次の業務のうち、行政書士が行なえないのはどれでしょうか?
やっぱり4択。できるだけバラバラの業務を書くと。
もちろん、別にクイズでなければいけない訳ではありませんが、「どんな方に興味を持ってもらいたいか?」「どういう話題を振れば興味を持ってくれるか?」というのを考える事は必要です。
でないと、独りよがりな広告を打ってしまって「5万枚も配布して反応ゼロ」なんて事になりかねません。
自分が相手にしている、相手にすべき人は一体どんな方なのか、いったいその方たちにどうやってアプローチすればいいのか?
クイズを考えるだけでも、これらの良いヒントになることでしょう。