二度と行かない最低の接客とファンになる「極上の接客」の違い
最悪の接客体験」複数の話を通じて、お客様に培われる接客の重要性を紹介します。
自分が受けた「最低の接客」について数名に尋ねた事があります。
その時に聞いた答えをせっかくですので書いておきます。
・ある歯科医院に行った時に、そこの歯科医の指がタバコ臭くて
吐き気をこらえるのに必死だった。
もちろん、二度とそこには行っていません。
・ある整体院に行った時のことです。
最初に「指輪なども全部外してください」と言われて結婚指輪も
外したら、リングの内側に彫ってある妻のイニシャルをチェック
したとしか思えない会話をしてきてゾッとしました。
もちろん、二度とそこには行っていません。
・あるヘアサロンに初めて行った時に、シャンプー後の生乾きの
状態でしばらく放っておかれて、風邪を引いてしまいました。
もちろん、二度とそこには行っていません。
・ある歯医者に行って口を開けた途端、歯科医とスタッフが私の
口の中をのぞき込んで
「唾液腺が大きくてお婆ちゃんみたいだ」
と笑い出したんです。その後もずっと笑いをこらえるような感じで、
恥ずかしさと屈辱で死にそうな気持ちになりました。
もちろん、二度とそこには行っていません。
上記の体験談の中には、あからさまにダメな接客もありますが、
フレンドリーと勘違いして失礼な接客をしている例もあります。
お客様がずっと通いたくなる接客と、お客様が不満や不信感を
抱いて二度と来なくなってしまう接客。
どこに差があるのでしょうか?
何はなくとも、まずは「目の前のお客様に興味・関心を持つ」
事は必要不可欠です。
・不快な症状が改善したからいいでしょ?
・髪の毛がきちんとセットできたから問題ないでしょ?
・虫歯を無痛で削れたから満足でしょ?
上記のような「結果を出す」ことはもちろん必要ですが、それ
だけで満足してファンになってくれるかどうかは別です。
人間は理屈ではなく感情で動きます。理屈は感情の後から付いて
くるものです(付いてこないこともありますが)。
目の前のお客様の感情に思いを向けて、
「今このお客様を心地よく感じてもらうにはどうすれば良いか?」
「どんな事を話しかければ喜んでもらえるだろうか?」
「どうすれば、お客様がゆったりと良い気分のままいられるか?」
ということに思いを巡らせなければいけません。
逆に「客回転率を高める」ことを考えると、得てして
「用が済んだらさっさと金を払って帰れ」
という態度になってしまいます。
確かに、そういうお店にすればさっさと帰ってくれるでしょうが、
お客様がさっさと帰って二度と来ない事になりかねません。
お客様に気分良く過ごしていただき、それこそ用がなくても何度も
来てくださるお店にしたいという方にオススメな一冊を紹介します。
・お客様がずっと通いたくなる「極上の接客」(向井邦雄・同文館出版)
たとえば、普通の痩身エステだと目標体重まで落ちたら
「目的達成。ありがとう。さようなら」になるものです。
しかし、向井さんのサロンでは、目標体重になろうと腰のくびれが
キュッとなろうとお客様は通い続けます。
なぜか?
言葉巧みに...とかいう話ではありません。
それ以前のところで「お客様に提供しているのが痩身ではない」
からです。
また、向井さんのサロンでは当初の客単価が5,000円だったのが、
今では25,000円と5倍にもなっています。
これも、お客様に満足してもらえるように次々と新しいサービスや
商品を用意した結果、喜んでお金を払うお客様が増えたためです。
あるいは物販。
「うちでは物販は絶対にしません」というポリシーがある方には、
あえて「やれ」とは申しません。
しかし、「良い商品があるけど、どうせ売れないだろう」とか
「押し売りみたくなったらまずいからなぁ」とためらっている方。
「こんな高い商品がうちで売れるわけがない」と思ってる方。
自分たちで試してみて、本当に良い商品であることがお客様に
伝われば、それこそ値段を聞かずに買ってくれます。
※業種は違いすぎますが、当会でもサービスのご利用を決められて
から、「そういえば料金はおいくらでしょうか?」と質問された
経験が何度もあります。
こうやって感銘を受けた点を挙げていくと切りがないのですが、
あと一つだけ。
あるスタッフがお客様に余計な負担をかけないようにと思って、
「100円ショップで売っている美顔ローラーでもお顔の
メンテナンスができますよ」
と言ったら、百均に行ったことがないリッチなお客様だったので
唖然とされたという話。
これは私もやってしまいがちですので、気を付けないと。
この本は「お客様と接するすべての方」にオススメします。
満足行かなかったら私がかわりに返金してもいいくらいです。
※満足されるに決まっているので返金代行はしませんが。